0.02ミリの違い

専門的なことを書いてみます。
クラリネットのマウスピースについてです。

私は少なくとも3,4ヶ月に一度は楽器屋さんで数十本のマウスピースを試奏するようにしています。もっとこまめにやられているプロはたくさんいます。

オケアカに在籍してた頃、東京との天候の違いでリードに左右され、でもオーケストラでは繊細な表現をしなければならないことに悩み、ストレスがありました。

そんな時、リードを変えるのではなくマウスピースを変える発想が解決の糸口となりました。

そんな経験と、自分の変化に気づくために、定期的に楽器屋さんで試奏をし、良いものに出会う確率を増やしています。

そんなことを何年もやっていると、人のマウスピースも割と自信持って選べるようになりました。

大学1年から7年間ほどB40を使っていたのですが、ここ数年はB40Lyreにハマっています。
B40Lyreの方が音量が増して、高音域のコントロールがしやすく、表現の幅が広がるマウスピースです。音色は少しだけ明るくなると思います。
そして、なぜだかB40LyreにハマるとB40が吹けなくなったのです。息がつまる感じです。

比較するとこんなです。

              TipOP* /  Facing

B40        119.5  /  ML

B40Lyre 117.5  /  L

(*1/100㎜表記)

開きはたった0.02ミリの差。
フェイシングだってMLとLで私的には大した差はないのに。
なぜ。

そんなこともありしばらくB40は遠ざかっていました。

楽器をRipaにしてからは、音程感をよりよくするために、13シリーズという、ローピッチのものを使用しています。アメリカンピッチ用に開発されたマウスピースです。プロファイルといって、マウスピースの角度も違います。

ユーザーが少ないため、なかなか置いていない楽器屋さんも多く、あっても数本しかない場合が多いです。

で、実は先日、
いつもお世話になっている銀座の楽器屋さんが、『13シリーズを入荷して、でも使っているのB40だと思っていてLyreではないんだけども…』というお話をいただき、13シリーズの入荷は嬉しいニュースなので速攻試しました。

4本中ですが、なんと、今使ってるLyreと同じくらいか、それよりいいのが1本あったのです!

経験上B40はB40Lyreよりも当たりが少ないので、これは買いだと思いました。

そしてこのB40は音色がとてもいいため、しばらくはこの子と一緒に頑張っていこうと思います。

余談ですが、マウスピースの底には職人さんのサインが付いているのをご存知でしょうか。

丸、Ω、くつ、棒付きアイスのようなマーク、∞、桃みたいなマークなど色々です。

マウスピースを選ぶとき、裏のマークは最後まで見ないようにしています。ただ、選んだものはだいたいいつも同じ職人さんで、なんとこのB40のマウスピースも同じ職人さんでした!

ちなみに◯のマークです。

13シリーズではない、普通のタイプを使っていた時も◯マークと靴マークばかりで、何度か ∞ の時があった、という感じです。

◯マークの職人さん、会ってみたいなと思っています。

Risa×Ripa music life

クラリネット奏者山内利紗のウェブサイトです。ブログ、コンサート情報、レッスン情報など随時更新しています。上のパナーからどうぞ。 レッスンは、クラリネットは小学3年生頃より、ピアノ・ソルフェージュは年齢問わず幅広く対応しております。

0コメント

  • 1000 / 1000